2012年4月30日月曜日

ダウンヒルシーズン、スタート!

ついにはじまりました!
ダウンヒル2012年シーズン!!

今年も変わらず富士見パノラマリゾートにお世話になります。


新しい相棒、アテンザにDHバイクを積み込み出発!!
排気量が上がったおかげで、運転の疲れも少なくダウンヒルに打ち込むことができました。
週末レジャーのために車を買い替えたのは正解でした。
でもこの遊びの楽しさを教えてくれた先代相棒のCUBEには感謝してます。

今回は飛び入りでルーキーを連れて行きました。
いきなりこんな格好をさせられ、未知の山道を走らされる同級生。
大して動じることもなく、楽しんでもらったようでほっとしました。


写真はAコースの様子。
肝心のコンディションは、数日前の雨と雪解け水を心配していましたが、完璧なドライ!

砂埃の立つほどのドライなんて中々ありません。

ですが、コース回収の影響から造成したバンクは柔らかく、また浮石が多かった。
その浮石に足を取られ転倒する人も多く、私も処理を誤ってパンクしてしまいました。

しかしその他は非常に走りやすく、満喫することができました!!

シーズン一発目ってのは色々と起きます。

写真は立木に正面衝突して、ブレーキレバーを折った画。

冬のメンテナンスでは可能な限りセッティングを維持しますが、維持はなかなか難しい。
昨シーズンと同じ感覚では乗ることは難しく、ブランクもあるので調子がすぐには合いません。メンテの影響でバイクの立ち上がりがスムースになり、コーナーの処理を誤って正面から突っ込んだと本人は申しておりました。

バイクの整備不良での事故ではなかったので、本人にも怪我はなく、大事には至りませんでした。


しかし中には全くメンテを行わず、効かないブレーキ、固まったサスペンションが原因で怪我をする方もしばしば・・・


「曲がらない、止まらない」バイクで走れば怪我をするリスクは高まります。
同じ趣味を楽しむ方なら、バイクコンディションに気を払って頂きたいものです。

エキストリームスポーツにカテゴリーされる競技ですが、その危険度はあらゆる努力によって下げることができます。趣味の一つとして楽しむならば、日々のメンテや体調や技量を見極めて走るべきです。


その見極めにも経験が必要なので、なかなか難しいのも事実。

自分も過去先輩から色々と教えていただいたことや経験を生かし、お連れする面々にはできるだけ安全に楽しんでもらうために気を払う用にしています。

せっかくの愉しい遊びも怪我をしたら台無しです。

機材のメンテナンス、プロテクターの完全装備、移動中の疲労軽減・・・

やるべきことは多いですが、やりすぎることはありません。


今年も安全に愉しくダウンヒルを愉しめるようにしたいですね!

岐阜に行ってきたもんで

先だってブログでの報告の通り、4月まるまる岐阜での生活を満喫してまいりました。

田舎の会社ですが、地元に愛されている会社で、ココで働くことが楽しみでなりません。
所属は横浜営業所ですが、本社のある地域のことをしっかり知りたいと思い、機会をいただきましたんで色々と見てまいりました。

岐阜と言うと関東の方はなかなかピンとこない地域ですが、愛知は名古屋の北に位置し、車で1時間圏内。東京丸の内を名古屋とするならば、距離的には横浜ってところでしょうか。
地理的には内陸県なのでもちろん海はありませんが、山間の地域には清流で有名な長良川。
その支流も多く「三方山で一方は川」ってな景色でした。

トレッキングやカヌー、釣りをするなら最高の環境だと思います。

こんな農道をゆったりドライブするのもアリです。
会社帰りに通勤の車で峠を走ることもできる。
案外車好きも楽しめちゃうかもしれません。


標高が高かったので、東京より1週間遅れて桜を楽しむことができました。
そこかしこに植えられていまして、桜ってのはどこに行っても楽しめるものだと思いました。


ぶらぶらドライブしてたら溜池を発見。

妙に人に慣れたカモがおりました。
岐阜は関の工場におって思ったんですが、スズメとカラスを見ませんでした。
これらの鳥は都市の方が多いんですかねぇ。

さらに車をぶらぶらと走らせ、渓谷沿いの道をひたすらに走る。
写真を取りませんでしたが、なかなか綺麗な景色でした。
清流と言われるだけあって行く価値はあると思います。

自然の多い路を走っていると、怪しい建物を発見。
山間にぽつんとこんな建物があったら立ち寄るしかありません。


なかに入ってみると「日本の真ん中美並」とありました。
岐阜は地理的にも日本の中心。
地理的な中心とは場所が異なっておりましたが、ココは過去人口重心とされた場所でした。

概観から下がる杭のようなものは、天井を貫き屋内まで導かれてました。
おそらく結構な公共投資を受けて建てられたんでしょう。
建物概観は大きな日時計としてデザインされた用ですが、ギネスなどの認定を受けていませんでした。結構な記録になると思うし、話題にもなると思うんだけどなぁ。

こんな感じで岐阜での休日は終わりました。

なによりも宿の飯が楽しみでした。
ボリュームはもちろん、味もバリエーションも申し分なし!!

しっかり太って東京に戻ってまいりました。

1か月は長いようで短く、内容も充実した研修を受けることができました。
ココまで丁寧に研修いただけるなんて、ほんとありがたいことです。

連休はさんでからの出勤となりますが、しっかりリフレッシュしてしっかり働きたいと思います!!

2012年4月14日土曜日

名古屋に行ってきたもんで

新年度になり生活環境も変わり、岐阜は関の会社で研修中。

今月いっぱい研修なわけですが、週末ともなるとやることもなく、田舎なもんで時間を持て余しておりました。

だもんで、名古屋くんだりまで足を運び、知り合いに街を案内頂きました。


愛知と言えばトヨタ。
地元の人間が一度は足を運ぶ「トヨタテクノミュージアム 産業技術記念館」に行ってまいりました。

なかなか立派な外観。
日本を代表する産業界の雄、その発祥の地にありました。

今ではトヨタと言えば自動車の方が有名ですが、元は自動織機、織物の会社でございました。


こんな感じで機械がそこかしこに配置されてました。

旧型の機械ですから、動力供給も今の電機式と異なり機械式。
中央のスチームエンジンから供給される動力を天井から延びるベルトで分岐していたんですね。
産業革命の頃の画を思い浮かべます。

時代は流れていまや繊維を織るのも水の力。
機械式スライダーでは実現できない生産スピード。


すげ~!はえ~!
ばっしばし写真が織り上がっていきます!

産業設備の業界にいたこともあり、こういったものには燃えます!w

そして時代は流れ、数々の産業機械のノウハウを蓄え、自動車の生産を行うに至ったわけです。

金属加工は色々と見てきましたが、やっぱ規模が違うわ。

でも仕事の規模が変わっただけで、加工の基礎は人の手仕事が原点。
ボディーも叩き出しだったわけです。

いまでも新幹線の先頭車両は手仕事。
産業機械も凄いけど、やっぱ手仕事は凄い。

鍛造だって鋳物だって溶接だって、機械の仕事は人の仕事のコピーと効率化の果て。


でもこんなでっかいプレス機、熱いっすわぁw

っとまぁ、会社でも工場見学ばっかやってたにも関わらず、休みまで産業技術の見学で終わりました。


やっぱ物作りは面白い。
コレを伝えられる営業になりたいなぁ~。

2012年4月1日日曜日

ユーラシア大陸横断に見る物作りの可能性



先日、ユーラシア大陸を自転車で横断してきた大学生達の愉しい話を聞く機会に恵まれた。


加藤くんと田澤くん。バイタリティーあふれる大学院生であり、トライアスリートでもある。

私の世話になっている自転車屋の組み上げた自転車で、大陸20,000kmを無事走り切ったのだ。
その道のりは素晴らしい人との出会い、過酷な環境、美しい景色と写真とともに彼らの素晴らしい経験を共有できるのは、このIT時代の恩恵とも思える。

彼らの経験してきたことをココで語るのは野暮ってなもんです。
彼らの言葉は直接受け取ることが礼儀ですし、よりリアルだからです。

↑よろしければじっくりとご覧ください。


そんな私はと言うと、自転車屋で組み上げられる自転車をその過程から見ていたのもあって、20.000km走りきった機材をこの目で見たかった。

物作りの現場にいる人間として、これほど長時間過酷な環境に置かれることは非常に貴重なことで、ちょっとした造りの違いも大きな差となって現れるからです。

その自転車はこちら↓


もうね、ボロいの一言。
絶対盗まれないと思うほどボロい。

新品をまたがったこともあったが、いやはやよく走ったものです。

前後に荷物キャリアを付けたのもあって、フル装備重量は80kg。
コレにさらに人間の重量もかかってくるのですから、フレームに対するストレスは相当なもの。

しかも中央アジアのバンピーな路面からくる振動などもあって、荷物キャリアは補修された個所もありました。

しかし秀逸だったのはクロモリのフレーム、タイヤ、ステンレス製荷物キャリア。
それらから感じたことをココでは書いていこうと思う。

1.クロモリのフレーム
人類史上、もっとも長く使われている鉄。
その進化の上にあるクロモリ(クロームモリブデン鋼)。
現代ではアルミやカーボンにとって変われてしまいましたが、それは自転車が”早く遠く”に行く道具として進化する上では当たり前の変化です。”早く遠く”に行く進化の過程で”軽く丈夫”な材料を選択してきたのです。
クロモリはその強度や材料特性から考えるに、しなやかな金属で金属疲労を起こしにくく丈夫。ですが重量に関しては重い部類に入ります。

アルミであったなら、金属疲労より溶接の二番手からのクラック破断の可能性が高く、なお且つ溶接修理するにも温度管理が難しく特殊技能が要求されるため、街中の修理工では手を出すのも難しい。また、カーボンであるならば長期間風雨と紫外線にさらされる状況は、紫外線劣化を起こしグズグズになる可能性が高く、フレーム修理は不可能。

こんな条件からクロモリを選択したわけですが、これほどの環境を想定した設計を行うことは少ないと思います。ですが流石に”枯れた技術”、わけもなく20,000kmを走りきったのです。

生活に身近な物作りであるならば、最新の材料・技術を惜しみなく使うことがほとんどです。
しかし私の過去経験した業界では確かな技術として、古く枯れた技術を使うことが多い。

設計的適材適所を考える場合、視野を広く持ち確かな選択が成功のカギになる。
そんな素晴らしい教材になる逸品でした。


2.タイヤ
驚いたのがパンクしたのはたったの1回。しかもリアタイヤだけ。
20,000kmも過酷な路面を走り続けてきたのに、たったの1回です!!

もちろんコンパウンドは完全になくなっていましたが、どれだけ強固なケーシングをしていたのでしょうか。

タイヤの構造の主となるケーシング。
その強度を上げれば上げるほど、タイヤとしては重くなってしまいます。
自転車としては”軽く”仕上げることを目指すと、”重く丈夫”な物は避けて通ります。

しかし、今回は可能な限り壊れないものを選んだわけですから、この選択は大正解。
合成樹脂でありますから、紫外線劣化による割れは避けられないですし、力も想定以上かかっていると思います。

これだけの設計強度を持った製品を市販しているなんて、商売のラインとしては非常に厳しい物づくりをしていると思います。

日本メーカーの凄さを改めて感じました。


3.キャリア
溶接の現場にいた人間として大変興味深いサンプルとなったのが”キャリア”。
前後でその造りが異なっていたからです。

”前”はステンレス周長溶接・バフ研磨・酸洗い品。
”後ろ”は鉄スポット溶接・塗装仕上げ。

業界っぽい書き方をしましたが、この差は大きい。

前は錆びもなく折れることはなかったが、後ろは錆びまくり・塗装は浮き・最終的には折れてました。

その差を一つずつ説明しましょう。

(1)ステンレス
一般の鋼にNiを多量に含ませ、鋼材表面に強力な酸化膜(不動態)を生じさせたもの。
非常にち密な表面構造により、酸化が深いところまで起きにくく錆びを進行させない。
つまり錆びにくい。

(2)周長溶接
溶接による金属同士の接続をスポットが”点”ならば”面”で行う方法。
接する面積が大きく、構造的強度を得やすく、なお且つ補強にもなる。

(3)バフ研磨
溶接部分を観察した方は見たことがあると思うが、さざ波のように金属が波打っているのが基本。それを磨き平滑に仕上げることにより、空気環境下にさらされる表面積を減らすことにより、さびにくくする。

(4)酸洗い
溶接により高い熱をかける環境は、劇的な酸化反応を呼び、材質を大きく変化させる。
しかし酸溶液により溶接部分を処理することにより、不動態の再形成を多少ながら起こすことができ、ステンレスの特徴を大きく落とすことなく構造材として使用できる。

これだけの差が前後のキャリアにあったのです。

これだけの差があれば”前”が丈夫なのはうなづけます。
ですが驚いたのは丈夫だった”前”よりも、輸入品の”後ろ”の方が価格的に高かったこと。

”前”のキャリア造ってるメーカーは凄い。
これだけ贅沢な造りの製品を、より安価に市場に出している。
もぅ頭が下がります。

各メーカーの物づくりもさることながら、20,000kmを走りきる自転車をしっかりと組み上げた自転車屋の目利きの凄さにも改めて驚かされた。

物を造る上での知識と目利き。

コレができなきゃ安物買いの銭失いになる。

ホント、いろんな勉強ができたイイ夜でした。

自転車って素晴らしい!!!